家計に直接効く4つの変数に絞る
今回のページでは、抽象度の高い金利や国債ではなく、家庭の可処分所得に直接効く政策変更に絞っています。
01
消費税
日常の消費支出に広く効くため、低中所得層ほど体感が強く出やすい項目です。
02
所得税
給与・事業所得に直接かかるため、就業世帯の手取り変化として理解しやすい変数です。
03
社会保険料
会社員、自営業、年金受給者で効き方は違いますが、実際の家計負担として重く感じやすい項目です。
04
給付・補助
子育て支援、定額給付、負担軽減策は、世帯属性によって恩恵が偏るため比較価値が高い領域です。
このページの見方
1. 上で政策シナリオを選ぶ
シナリオ選択は全タブ共通です。シミュレーターとモデルケース比較の両方に同じ条件が反映されます。
2. 家計条件を入力する
年収、家族構成、年齢帯、消費支出、就業形態が主な分岐要素です。
3. 名目と実質を分けて見る
給付や減税の額面がプラスでも、物価上昇を考慮すると実質的な改善幅が縮むケースがあります。
4. 世帯別の違いを見る
単身、子育て世帯、高齢世帯では、同じ政策の評価が逆転することがあります。
条件シミュレーター
直接効く税・保険料・給付に絞っています。
Household Impact Estimate
年間の名目影響
+12万円
年間の実質影響
+8万円
月あたり影響
+0.7万円
10年累積実質影響
+67万円
年収に対する実質影響率
+1.0%
政策がどの所得層を狙っているかを見るため、額面ではなく所得比も表示します。
要約
所得税減税が手取りを押し上げていますが、物価調整後の実質改善はそれより小さくなります。
年間影響の内訳
単位: 万円
モデルケース比較
上で選択した政策シナリオを前提に、代表的な家計を比較します。`額面` と `世帯年収比`、必要に応じて `本人収入比` を切り替えて、どの層を狙った政策かを見ます。
若年単身・賃貸
額面は小さくても、所得比で見ると影響率が大きく出やすい層です。
子育て世帯・中所得
消費税負担率と子育て給付が同時に効くため、ターゲットの違いが見えやすい層です。
高所得共働き
額面差は大きく見えても、所得比では影響率が縮みやすい層です。
高齢夫婦・年金中心
所得税より、消費税や定額給付、社会保険料軽減の影響が目立ちやすい層です。
自営業世帯
所得変動があるため、定率減税よりも保険料や給付の影響が体感しやすいモデルです。
計算ロジックの考え方
このページは、税や給付の制度を厳密再現する税額計算機ではなく、政策変更の方向差を家計に引き直すための比較モデルです。 実装上は、各シナリオを `消費税影響` `所得税影響` `社会保険料影響` `給付・補助` `物価調整` の5要素に分解して計算しています。
1. 名目影響の定義
名目影響は、家計に直接入る金額と直接出る金額の差です。ページ内部では次の式で定義しています。
名目影響 = 給付・補助
- 消費税負担増減
- 所得税負担増減
- 社会保険料負担増減
プラス方向は減税や給付、マイナス方向は増税や保険料負担増です。ここでは、ローン金利や資産価格などの二次波及はあえて入れていません。
2. 実質影響の定義
実質影響は、名目影響から物価調整分を差し引いた値です。
実質影響 = 名目影響 - 物価調整分
物価調整分 = 年間消費支出 × シナリオ別インフレ補正率
給付や減税が額面でプラスでも、需要刺激や税率変更に伴う価格転嫁で実質改善が縮むことを見せるため、簡易なインフレ補正率を置いています。
消費税シナリオ
一律税率変更は `年間消費支出 × 税率差` で置いています。食料品0%は、世帯構成ごとに置いた `食費比率` だけに8%差分を掛けています。
一律税率変更:
消費税影響 = 年間消費支出 × 税率差
食料品0%:
消費税影響 = 年間消費支出 × 食費比率 × 8%
所得税・保険料シナリオ
所得税減税は代表例として `定額減税3万円` を採用し、年齢帯と就業形態で簡易ウェイトを掛けています。社会保険料は、支援金制度などの実効負担率を年収に掛けています。
所得税影響 = 定額減税額 × 年齢ウェイト × 就業ウェイト
社会保険料影響 = 年収 × 実効負担率 × 年齢ウェイト
給付シナリオ
一律給付は `大人人数 × 大人単価 + 子ども人数 × 子ども単価` で置きます。児童手当拡充は、年齢細分化を簡略化し `子ども1人年12万円` を基本線にしています。
給付影響 = 大人人数 × 単価 + 子ども人数 × 単価
児童手当拡充:
給付影響 = 子ども人数 × 12万円 × 年齢ウェイト
3. 世帯属性のウェイト
このページでは、制度差を世帯条件へ落とすために `年齢帯ウェイト` `就業形態ウェイト` `食費比率` を使っています。 例えば、年金中心世帯は所得税の効き方を弱め、扶養内パート中心は年収の壁対策の効きを強めています。
- ・年齢帯ウェイト: 納税・保険料・給付の効き方を調整
- ・就業形態ウェイト: 会社員、自営業、年金、扶養内パートで差をつける
- ・食費比率: 食料品0%シナリオで世帯別の効き方を変える
4. なぜ率表示が必要か
額面差だけを見ると、高所得世帯や多人数世帯の影響が常に大きく見えます。しかし政策評価で重要なのは、家計規模や所得に対してどれだけ効くかです。 そのため、モデルケース比較では次の3指標を切り替えています。
- ・額面: 家計全体の増減額そのもの
- ・世帯年収比: 家計全体に対してどれだけ効くか
- ・本人収入比: 壁付近パートのような対象限定策の効きを見る
世帯年収比 = 実質影響 ÷ 世帯年収
本人収入比 = 実質影響 ÷ 本人収入
前提
- ・税額や社会保険料は厳密計算ではなく、政策変更の方向差を見る簡易モデルです。
- ・名目影響は、減税・給付・負担増減の額面合計です。
- ・実質影響は、シナリオごとに想定した物価調整分を差し引いた概算値です。
- ・実際の制度では所得制限、非課税判定、自治体差、年齢区分などで結果が変わります。
今回やめたこと
- ・金利や国債を家計への直接入力変数として置く設計
- ・財政拡大をそのままプラス評価に見せる表現
- ・タブ内条件だけで他タブのグラフが連動する分かりにくいUI